私たちが伝え続けたいことーご神事への想いー
今年5月に我が家の田んぼで行われた「お田植え祭」
地球(ちだま)フェスタ実行委員の方々が
この自豊暮へ突然訪れてきてくれた去年12月 それは私たちの「いつか」という念願が叶った あまりにあまりに感動的な瞬間だった
ほんのわずかな人たちでも、誰かひとりでも
もし参加してくれたらもうそれで十分なんて
思っていたけれど、予想をはるかに超え
約150名にも及ぶ方々に集まって頂き
今年5月見事この御殿場の地に復活した
昔ながらの「お田植え祭」
お米の苗たちを育てるところから
みんなで心を込めながら 手作業で行った苗作り
愛情を注ぎながら育てた そのお米の苗たちをひとつひとつ
そっと丁寧に田んぼに植えていく みんなの姿
多くの方々の協力のもと
稲と草たちとの共存を目指して
言葉をかけながらの草取り そんな多くの人たちの
温かい想いが込められた苗たちで
いっぱいに埋め尽くされ
今まさに見事なほどに 黄金色に輝く我が家の田んぼ 毎日その田んぼに足を運び 日々ただ眺めているだけで
ただそれだけで
その場をしばらく動けなくなる程
涙をこらえるのが必死な程
何とも言えない「温もり」で 心がいっぱいに満たされる それと同時に私の心の中に決まって蘇る お田植え祭の「ご神事」でのワンシーン
長年に渡って我が家の田んぼを
一生懸命守り続けてきてくれた
我が家のじいちゃんと
これからそれを引き継いでいく
まるちゃんが並んだこの場面
この時2人そろって同時に 徐ろに目をつぶり
軽く斜め下へと頭を下げた
じいちゃんの小さいけれど
あまりに大きいその背中を
感慨深く見つめながら
力強く佇むまるちゃんの姿 2人並んだのその姿を横目でみながら
言葉にはならない
感謝の気持ちが溢れてきて 涙をこらえるのに必死だった じいちゃんとこの豊かな自然に 心の中で何度も何度も
「ありがとう」を呟いた 今はもう廃れてしまっている 昔は当たり前のように行われていた
このお田植えのご神事
もちろん私たちにとっても初めての体験で
何の知識もないままに初参加 それでも不思議なほどに
このご神事における儀式
そのひとつひとつが
なぜだかとても懐かしく あまりに心に響いてきて ご神事が執り行われていた間
気が付くとなぜだか いつも自然と胸の前で
手が合わさっていた
昔ながらの田植えを行う
その体験そのものだけでも
十分に意味のあることだけれど
それ以上に私たちが今
こうしたお田植え祭や
明後日行う収穫祭を通じて
一番伝え続けていきたいのは
言葉を超えた「感謝」の意味 それと同時に
伝え続けられてきた日本の長い歴史の中で
単なる「食」を超え
日本文化の発展や国の繁栄へと繋がる
大きな役割を果たしてきた「お米」が持つ力と
水田が地球規模の環境保全に果たす大きな役割 四季折々の移ろいを見せる
この日本に広がる美しい田んぼは
日本が世界に誇る稲作文化の象徴であり
かつては瑞穂の国と呼ばれ
この恵まれた環境と豊かな自然があるからこそ
育ちえる瑞々しい日本のお米
私たちが普段何気なく
日々当たり前のように
頂いているこの「お米」
その長い歴史を知れば知るほど
決して当たり前ではない
あまりにも尊いこの日本のお米と稲作文化
小麦製品がたくさん流通するようになり
廃れつつある日本の貴重な田んぼとお米文化
日本ならではのこの「お米」文化と伝統
そして日本人の中に宿る「感謝」の心を
これからも未来へと繋げていきたい これからの未来を担っていく
子供たちに伝えなくていけないのは
お米の作り方や育て方以上に
きっとこの「感謝」の心 本来「感謝」の心は言葉で伝え
頭で理解するものではなく
実際に体験することによって
身体で感じ得られるもの
そしてそうした体験こそが
この「ご神事」に込められています だから私たちはこのご神事こそが
お田植え祭や収穫祭においても
最も重要な意味を持つのだと考えています 大人がきちんと見本をみせれば
何歳であれこどもというのは その意味をきちんと理解できます
5月のお田植えのご神事の時
小さなお子様を2人連れた御夫妻が ご神事で用意された席に きちんと座り参加されており
おそらく2歳くらいと小学生にも
まだ満たない2人のお子様は
ご両親のその姿をみて
走り回り遊ぶのをやめ 約1時間弱に及ぶご神事の間
静かにその神聖なる時を
親御さんとともに過ごされていました もちろん、ご神事は神聖なる時であり
小さなお子様にとっては 退屈に感じてしまう時間かもしれません
ただ大人たちがその存在意義を理解し
見本となる姿勢をみせなければ
これから未来を担う子供たちに
本当に大切なことを伝えることが
できないままになってしまうことは あまりに勿体ないと思うのです 今回の収穫祭でのご神事では
是非多くの方々に積極的に
ご参加頂けたら嬉しく思います
勿論、1時間弱に及ぶご神事に
こどもたちが飽きてしまったり
参加しているのが難しい状況に
なることはあると思います そんな時には我が家の田んぼは 広く悠々自適に遊べる空間が
広がっていますので
そうした空間を利用して
対応して頂けたらと思います 昔ながらのこうした神聖なるご神事に
今こうして触れ合える機会を頂いた
私たちが今一番伝え続けていきたこと それは「お米」という
日本が世界に誇る稲作文化を通じて
古来より日本人に宿る感謝の心と
素晴らしい日本の伝統文化そのもの
こうした私たちの想いを 是非ご理解して頂き
今この時に行われるこのご神事に
多くの方に積極的にご参加頂ければ
本当に嬉しく思います 22日は必ず晴れてくれる
そう信じながら
感謝の心をこめて
今一生懸命準備をしています
約150名を超える方々が集まる
執り行うこの収穫祭
みなさんと一緒に楽しく有意義な時間を
過ごせる心より楽しみにしながら
お越しをおまちしております どうぞよろしくお願いいたします
自豊暮
瀬戸 孝明・美琴・結心