top of page

「いのち」の一瞬の輝き

1年10ヶ月前 この御殿場という地に移り

新たな暮らしを始めたばかりの時

なによりはじめに驚いたのは

この地に流れる透き通るように

美しく清らかな「空気」と「水」

毎朝、日の出と共に外へ出て

朝一番の空気を身体いっぱいに取り込み

富士山からの湧水で顔や手足を洗う

自然の恵みを思う存分に

味わってから始まる一日

その心地良さはどんなことがあろうと 一日中ずっと持続してしまうほどで

この心地良さを知ってしまってからは

それまで何年もの間、毎朝の日課として

欠かさずに部屋の中で行ってきた「ヨガ」とも

もう随分疎遠になってしまった

これほどにも豊かなこの地の自然にも

勝って私が驚いたことがある それは、「瀬戸家自家製のお味噌」と

御殿場特産とされる真冬の時期に旬を迎える

「水かけ菜」というお野菜のあまりの美味しさ

瀬戸家で長年に渡り手作されているお味噌

初めて食べた時から

そのあまりの美味しさに

炊きたてのご飯の上にお味噌をのせ

しばらくの間それだけでご飯を食べていた

そんな時期さえあった

何も特別なものを加えたりは一切使用せず

我が家にあるものだけで

その素材を十分に活かしながら作る

我が家の手前味噌

我が家のお米を使い、麹を手作りし 昔ながらのシンプルで単純な作り方でありながらも

米農家ならではという独自のひと工夫がされている

それでもやはり美味しさの秘訣を聞かれれば

その「ひと工夫」よりもむしろ

自然に導かれる素材そのものの

「いのち」の一瞬の輝きの瞬間を見逃さない

ということ以上の秘訣はないように思う

お味噌に使う大豆やお米を煮炊きする時

この地の「湧水」で

近くの森の「薪」と「竈」を使って

この地の「空気」を感じ混ぜ合わせながら

丁寧に時間をかけて煮炊きする

そうしたお米や大豆が蒸しあがりに近づくと

驚くほどにキラキラと輝く瞬間が訪れる

その瞬間に火を止めればふっくらと

甘味が十分に引き出された味が生まれる

お味噌や甘酒づくりに欠かせない麹を

約3日間かけ手作りする時も勿論

お米を蒸すのは必ず「竈」

そして斧で割った「薪」を使うこと

そして「麹」が出来上がってから

すぐに使用するのではなく

麹が「花」を咲かせるその瞬間を

只々とことん待ち続ける

花を咲かせるまでの時間は

その時の天候や環境に左右される為

時には何時間も待つこともある

それでも、いつか必ず訪れる

花が咲くその「わずか一瞬」を見逃さずに

その「いのち」が一番光輝く瞬間の麹を使い

我が家ではお味噌や甘酒を作る

花が咲いた瞬間を見極めるのは どちらかと言えば私よりもまるちゃんが得意

「もうそろそろいいんじゃない」といっても

「いや、まだ」だとよく注意される

いつ訪れるか分からないけれど いつか必ず訪れるそのタイミングを待って

真夜中から始まる甘酒づくりにも

最近大分慣れてきた

まさに今、旬を迎え我が家の冬の田んぼの中で

キラキラと光輝く「水かけ菜」 苦手だった寒さの厳しい御殿場の冬が

なんだか今とっても愛おしいと思えるのは

きっとこの「水かけ菜」の存在のお陰

田んぼがお休みとなる

真冬の田んぼを利用して

極寒の中で育つこの「水かけ菜」は

種まきから収穫に至るまで

その作業の大変さは想像を遥かに越え

真冬の田んぼの中に入り

何時間にも渡って手摘みでの収穫と

その繊細さゆえ収穫したその日のうちに

漬けてしまわないと味が落ちてしまうため

夜間にまで及ぶ漬け作業の連日に

「もう、いやだ」と私は去年

正直何度も投げ出しそうになった 御殿場ならではのこの寒さの中の

富士山からの豊富な湧水のお陰で

できあがるこの「水かけ菜」の美味しさを知れば

もうやるしかないと家族みんなで力を合わせ

この時期はひたすら水かけ菜の収穫と

漬物作業の繰り返しの日々

お漬物としてだけではなく

採れたての「生葉」の美味しさは格別で 一年中食べ続けたいほどだけれども

やっぱりその「旬」はとっても短い

温かくなると葉が固くなり始め

甘味もどんどんと減ってしまう為

収穫できるのは1ヶ月程

まさにその「旬」迎えている今

毎日のようにまるちゃんとお父さんが

一日何百キロもの葉を

日中殆ど休むことなく収穫している

今年、我が家では甘さを引き出すために

まるちゃんが日々こまめに田んぼへ行き

何やらひと工夫してたらしく

その甲斐あってか今年の我が家の水かけ菜も

とっても甘味があってとっても美味しい

麹や味噌作り、水かけ菜だけではなく

私たちが日々頂く「いのち」たちが

一番光輝く短く儚いその「一瞬」を活かすことで

生まれる美味しさや感じる温もりは

私たち人間がどんな知識や経験をもっても

きっとその美味しさには適わない

どんな食材であれ「旬」と呼ばれる時期が

ある一定の短い期間に限られるように

「いのち」が輝くその儚い瞬間は

私たち「ヒト」の都合ではなく

自然のリズムによって決められる

だから今こうしてこの暮らしを選択した

私たちの日々の予定は

私たちの都合ではなく

自然の都合によって決められるため

前もって予定を入れたり

何か約束をしたりすることは

できる限りしないようにしている

なぜなら、私たちにとって 「自然に寄り添った暮らし」とは

自分たちの都合よりもなによりも

暮らしを共にする自然の仲間たちの

光輝く「一瞬」を見逃さずに

その自然のリズムに沿って暮らすことであり 仲間たちが助けや力を必要とした時には

いつもですぐに駆けつけられるようにするために

この特別なんて何もないこの暮らしの中で

今はもう全く不便や退屈を感じないどころか

毎朝、目が覚めると同時にワクワクする気持ちが

とめどなく溢れてくる

毎日、我が家の畑や田んぼで採れた

お野菜たちと向き合いながら

毎日、まるちゃんと一緒に囲む日々の食卓

私にとって最高に幸せな時間

最近、毎日の作業終わりに まるちゃんが届けてくれる大量の

水かけ菜の花束のプレゼント

水かけ菜のナムルや

水かけ菜のハーブ春巻き 水かけ菜のお漬物の彩り野菜ピラフ

まるちゃんの大好物水かけ菜のサグカレーなど

我が家の食卓は 只今水かけ菜料理のオンパレード

そして、ここを訪れてきてくれる方と

こんな「旬」を共に分かち合える時間も 本当に幸せなひと時

食材の「いのち」の輝きがまるちゃんや

ここを訪れてきてくれた人たちへと移り変わり

輝いたみんなの笑顔と笑い声で包まれる

我が家の食卓と自豊暮という空間

これさえあればもうずっと笑顔で

過ごしていけるような気がする だから、何より「旬」を大切に

いのちの「一瞬」の輝きを大切に

今もこれからもこの暮らしを

このままずっと続けていきたい

※「瀬戸家直伝手前味噌」と「水かけ菜」の販売はHPにて行っています。   手前味噌は残りわずかの為3月にて販売終了となります。

 「水かけ菜のお漬物」のご用意はご注文いただいた準備でのご用意となり

  収穫は3月にて終了となります。

**************************************************************

【自豊暮のお昼ご飯予約空き状況】

2月:満席 3月:1日・2日・△11日・22日のみ

4月:土・日・祝祭日 満席

平日は空きがありますので都合のよい日をお問い合わせ下さい

***************************************************************

【催しもののお知らせ】※各催しものは、再度ブログにて個別に改めてご案内致します

◇3月6日(日) 初米でつくる瀬戸家直伝手前味噌作り」@自豊暮

瀬戸家に伝わり続けてきた瀬戸家自慢の手前味噌。 米農家ならではひと工夫と「麹」の発酵を促しながらつくる独自の方法に加え

「薪」や「竈」を自然の力を借りながら昔ながらの方法で作る我が家のお味噌

今年から、完全無農薬・手作業のみによって今年僅かに出来上がった

我が家「初米(はつめ)」を使い更なる想いを込めて 心温まる味噌作り是非一緒に作ってみませんか。

日時:2016年3月6日(日)9:30~14:30頃

場所:自豊暮の母屋

料金:参加費無料・原材料費のみ(初米、初米麹、有機大豆、塩(完全天日塩))    3キロ 2550円 / 5キロ 4250円 

   10キロ 8500円 /15キロ 12750円      ※残席2~3組(10キロ)となっております

持ち物:お味噌を入れる容器(樽など)、容器の中に敷く大きめのビニール袋

    お昼ご飯各自持参

   (自豊暮の水かけ菜の炊き込みおむすびと具沢山お味噌汁+500えん) 申込み・問い合わせ:0550-89-0429 / shifuku915@gmail.com(瀬戸)

         (日中は外での作業の為電話は繋がりにくくなっております) __________________________________________________________________

◇3月19日(土)2016地球(ちだま)フェスタ実行委員×自豊暮

「感じて味わう「心」のおむすび」 @御殿場市民交流センター「ふじざくら」

【特別講師】作家・モラリスト:大竹稽 氏

「未来の子どもたちへ自然豊かな争いのない地球を残していこう」をコンセプトに掲げ、毎年開催されている祭典「fujisan地球(ちだま)フェスタ」。第3回目を迎える今年の地球フェスタは、この富士山の麓・御殿場にて開催されることとなりました。地球フェスタでは、日本の伝統を元に、世界の和・世界中の人々との輪・自然の環という絆を結ぶことをコンセプトに多くの催しものが大々的に開催されます。そして、その催しものの一つとして文部科学省による小学生を対象とした「おむすびの作文コンテスト」が開催されます。作文コンテストへの応募を呼びかけると同時に、豊かな自然と富士山からの湧水により、長年に渡り稲作が盛んに行われてきた稲作地域である御殿場のお米で、日本ならではの食文化であり、日本人にとって心のふる里ともいえる「おむすび」をみんなで一緒に結び、改めて深く味わいながら、おむすびから感じる想いを言葉するためのワークショップを開催いたします。今回は実際に一人ひとり想いを込めながらのおむすび作りの体験に加え、作文の書き方等に関する著書も数多く手がけ、作家・モラリストとして幅位広い分野で活躍される大竹稽さんを御殿場にお招きし、これからの未来を担う子どもが感じた想いをそのままに自らの言葉での表すための作文の書き方を分かり易く教えて頂ける機会を頂きました。コンテストへ応募は小学生に限られますが、大人のみなさんにも是非とも自らの想いを自らの言葉で表し、親子を通して、また世代を超え、お米の文化や「絆」を結び深めていく機会して頂けたらと思っております。作文コンテストへの応募は絶対ではありませんが、この機会に小学生のお子様には是非とも協力して頂き地球フェスタ2016を通じ、想いを未来に繋げる協力をしていただければ大変嬉しく思います。

【日時】 2016年3月19日(土)13:30-16:00

     13:30-14:30 想いを形に「おむすび作り」

14:45-16:00 想いを表す「作文の書き方講座」

【講師】作文の書きかた指導: 大竹稽

1970年愛知県生まれ。旭丘高校から東京大学理科三類に入学するも、医学に疑問を感じ五年で退学。その後、私塾を始める。現場で授かったかん問題を錬磨するために、再度、東大に入学し、そこでフランス現代思想を研究しながら、禅の実践を始める。世田谷の九品仏に「母子で学ぶ哲学道場」を開き、著作や連載を通じて、道徳と死の問題に挑んでいる。

既刊著書:「賢者の智慧の書」、「ニーチェの悦び」、「読書感想文ドリル」

近刊著書:「愚かになりたい」

おむすび作り担当: 瀬戸美琴 (自豊暮)

30歳を目前に、突然の多くの原因不明の病を経験する中で、日々頂く食こそが私たちの「いのち」の源であることを実感する。自らの手で愛情を注ぎ育てた食材で、想いを込めて作る「食」と共に、自然豊かな環境での暮らしを求め、2014年より夫婦で静岡県御殿場市に移り「自然に寄り添った暮らし」を新たに始める。また、自然と共にある暮らしを多くの人たちと分かち合う場として、自然に寄り添った豊かな暮らし処「自豊暮(しふく)」を夫婦2人で営んでいる。

【場所】 御殿場市民交流センター「ふじざくら」 2階調理室

〒412-0042 静岡県御殿場氏萩原988-1

【定員】 13組(26名程度)

【持ち物】 筆記用具 / エプロン / タオル(一人一枚) / 小さめのまな板

【料金】 1組: 1000円(2人1組)

※親御様1人に対しお子様1人(お子様追加+300円)

※親子以外、ご夫婦・ご友人同士での参加も可能

※おむすびは一人一つ。

【申込み・問い合わせ】 自然に寄り添った豊かな暮らし処「自豊暮(しふく)」

0550-89-0429 / shifuku915@gmail.com (瀬戸)

【推薦図書】※おむすびに関する一冊でもお読み頂けますと、感じた想いを自らの言葉に表すための助けとなりますので、事前に一読して頂くことをお勧めしております。

絵本 : 「おむすびころりん」・「ちびころおにぎり」・「初女さんのおむすび」

単行本: 佐藤初女「祈りのおむすび」、佐藤初女「「いのち」を養う食」

___________________________________________________________________

◇4月30日(土)Ty Burhoe来日&New CD発売記念イベント

        「SLEEPING SWAN

  The World of Healing Souonds & Vibrational Awakening

13:00 - 15:00 Ty Burhoe氏のギターのみによる特別イベント

         New CD [Sleeping Swan]の癒しの音の世界

       【The World of Healing Sounds】@御殿場市民会館          チケット料金:3000えん(事前予約制)          持ち物:ヨガマット(又は大きめのバスタオル)

             動きやすい服装(簡単な呼吸法とストレッチ程度のヨガ)

         定員:20名 (残席12 ※2/24現在)

16:30 - 18:30  世界的タブラ奏者Ty Burhoe氏のタブラによるSpecial Live Concert

      【Vibrational Awakening】@自豊暮

Special Guest 井上憲司(シタール:sitar)         チケット料金:予約 3500えん / 当日 4000えん

        定員:35名(残席25※2/24現在)

19:00 - 20:30 Potluck-styled Food Party(みんなで親睦会)

        料金:料理1品持ち寄りの方 1000えん

           持ち寄りなしの方   2000えん

        ※自豊暮では、自豊暮的ダルバート(ネパールの家庭料理)を用意致します          ・和風なダルスープ(お豆のスパイスカレー)

         ・想込米(おこめ)のスパイスライス           ・大根と人参のアチャール(ネパール風お漬物)          ・お飲み物

【予約・問合わせ】0550-89-0429 / shifuku915@gmail.com (自豊暮 瀬戸) ※チケットは事前購入、もしくは事前振込にて予約が確定となります  料金支払い後、振込後のキャンセルはお断りさせて頂きます

※イベント内容に関する詳細は後日UPいたします。 既にお申し込みいただいております方には個別にメールにて連絡させて頂きます。

*******************************************************************


特集記事
後でもう一度お試しください
記事が公開されると、ここに表示されます。
記事一覧
アーカイブ
タグ一覧
まだタグはありません。
Follow Us
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page